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南太平洋のロマンチックなエコツーリズムのホットスポット、フィジー海亀島で組合つぶし

08-Jul-2003



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フィジーの海亀島ロッジは世界で最も高級なツーリズムオペレーションのひとつである。慎重に厳選されたカップルが億万長者のリチャード・エヴァンソン個人所有のパラダイス島に1週間滞在するための費用は一日1500ドルである。このリゾートはエヴァンソンが植林に熱心なために持続可能なツーリズムへコミットしていると絶賛した論評がされている。エヴァンソンは彼の慈善事業によって賞賛されている。しかしこのトロピカル・パラダイスには、組合が存在しない。2000年3月以来、IUFの加盟組合である接客・ケータリング・観光業従業員全国労組(NUHCTIE)に加入した労働者は続けて首になっている。

エヴァンソンは、この島を30年前に購入した。インターネット上の論評家は(http://www.indiatodayplus.com/july2001/travel.html)(違う意味で)こう述べている。『このために海亀島は独自の規則を作り上げることができる。』これが、現在の島における対立の理由である。このためにエヴァンソン対自分たちの権利のために闘うことを決意した現・旧(解雇されたので)の海亀島従業員の闘いになっている。

労働組合権を求める闘いは、組合が経営者に対し従業員の組合加入を知らせ、組合の承認を求める書簡を送った2000年3月以来続いている。エヴァンソンはスタッフを自分の事務室に個人面談に呼び、組合から脱退すると記した書簡にサインするように求めた。23名の組合員がこの屈辱的な行為を拒否した結果、首になった。

2002年7月、組合員がNUHCTIE書記長、ティモシー・ナイヴァルワカとフィージー労働組合会議の書記長、フェリックス・アンソニーと会合を持った後で44名が解雇された。

これらの大量解雇の後で、リゾートの大半の労働者が組合に加入した。そしてさらに8名の組合員が解雇された。

『この島は私にとって、とても特別なものである。』とエヴァンソンは言う。『だから、私の顧客にとっても特別なものであってほしい。』と続ける。ところが従業員の話は違っている。ある労働者の賃金は、時間給1.65フィジードル(米90セント以下)で、週給は貧困線以下である。彼らは週に7500米ドルも支払う裕福な顧客に飲み物を給仕している。残業に対する支払いはなく、独立した職場安全衛生委員会もなく、また一方的な解雇に対しなんら抗弁できない。労働者は、経営者が従業員を監視するために内部制度を維持していると報告している。米ドルで払われるチップはフィジードルで従業員に支払われ、従業員に金銭上の手落ちはない。2002年、アメリカのカップルが従業員とチップの分配について話をしたということも含めて海亀島の作法に反したという理由で滞在の途中で突然島を立ち去った。

海亀島の労働者は組合代表を通じて尊厳と敬意を求めている。エヴァンソンはこれを望んでいない。NUHCTIEが2002年11月エヴァンソンに任意の組合承認を求めて書簡を送った時、エヴァンソンは、彼のスタッフ・アソシエーションを『承認している』と返信した。

2002年12月、労組は労働省に強制承認命令を申請した。今年の1月22日、この命令が政府から出された。エヴァンソンは組合と会合を持つことを3月16日に組合が会合に出てこなかったと偽りを言い、拒否している。(この時実際、組合書記長ナイヴァルワカは、国外にいた。)エヴァンソンはIUF地域書記マー・ウェイピンが6月にフィジーを訪問した時、面談要請に返答しなかった。エヴァンソンはファックスは受け取っておらず、またどうであれ労働者は、彼が組合つぶしの一環として促進しているスタッフ・アソシエーションに満足していると言っている。2002年12月10日、NUHCTIEに対する書簡で、組合の承認要請を拒否し、スタッフアソシエーションをフィージー全体の反組合モデルとして提案し、本産業において自分たちが最重要な組織なので、他者も自分たちに従うべきであると宣言している。『他者が我々に従いスタッフ・アソシエーションを進めることを希望している。』と述べている。フィジー諸島の労働運動への脅威が十二分に明らかになった。

フィジー裁判所が、本リゾートが承認命令に従っていないことを調査しようとした時、経営者はとうとう組合との会合に承知した。しかし、海亀島の総支配人ロブ・ベスフォードが6月18日にNUHCTIE書記長ナイヴァルワカと会った時、ベスフォードは組合承認に関する協約覚書について話し合うことを拒否した。ベスフォードは後にメディアに対し、これが実際慣例であるにもかかわらず、『違法である』と公然と非難した。

承認命令を実施していない件に関する裁判所の調査は、6月20日に初期手続きが行われた後延期され、次回8月に再開される。

島のリゾートの労働者は承認と正義を今求めている。海亀島に強力なメッセージを送り、反組合活動を止め、組合を承認し、団体協約を交渉するよう要請することで援助を提供できる。

以下はメッセージの例である。

海亀島リゾートへのメッセージ


To: Mr Richard Evanson
General Manager
Turtle Island Resort, Fiji
Fax: + 679 666 52 20

cc: [email protected]
[email protected]

エヴァンソン様

海亀島リゾートでの労働組合権の侵害について

海亀島ロッジで基本的な労働組合権の侵害が再三にわたって行われていることおよび、接客・ケータリング・観光産業従業員全国労組に加入した従業員が解雇されたことについて話を聞きました。2000年3月、23名の労働者が組合を脱退することを拒否して解雇されて以来、計75名の組合員が組合に加入しているという理由で解雇されたことを承知しています。この情報は、そのほかの基本的な労働者の権利の侵害の証拠とともにフィジー人権委員会および労働省に記録されました。

強制承認命令が出され、貴殿の会社に組合を承認し、誠実に交渉を行うように指示がされました。しかし、6月18日に総支配人のロブ・ベスフォード氏が組合代表と会合を持ったとき、会合はベスフォード氏が組合承認に関する慣行である協約覚書について話し合うことを拒否したとき中断しました。この文書についてベスフォード氏は後にメディアに対し、違法であると糾弾しました。しかしこれは実際のところ慣例です。

この反組合行動と組合員の不当な差別は、国際労働機関の中核的条約のはなはだしい侵害です。これらの条約は国際協定としての強制力を持ち、フィジー政府はこれを支持し、擁護する義務があります。この侵害は国際法の侵害になります。

従って、貴殿に対しフィジーの接客・ケータリング・観光産業従業員全国労組を海亀島ロッジの従業員を代表する合法かつ権威ある代表として承認し、即座に無条件でこの承認を基礎として団体協約を交渉することを求めます。

この件に関し、今後の発展を緊密に見守ります。

メッセージの写しをIUFおよびNUHCTIE [email protected]にお送りください。

皆さんの連帯と支援に感謝いたします。