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Uniting Food, Farm and Hotel Workers World-Wide


リプトングローバルブランドの陰には、名称も無い工場

Posted to the IUF website 18-May-2009



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最善を尽くせ。カラチのユニリバーリプトンティー工場は、工場名もロゴもなく、常用労働者もいない。

リプトンは、ユニリバーの主流10億ドルブランドのひとつで、世界で何百万ドルもの広告宣伝を行い、積極的にプロモーションされている。リプトンは良く知られている。そうでなければユニリバーは、消費者に知らせることを確実にするために何百万ドルも使う。

世界でリプトンというブランド名に注目させる努力に比べると、際立った対比だが、そのリプトン紅茶を製造するパキスタン、カラチの工場には名称すらない。工場の門には、工場名の標札もビルボードもロゴマークも付けられていない。この工場をユニリバーあるいはリプトンブランドと関連付けるものは何もない。おそらくそれがねらいなのだろう。ユニリバー・パキスタンは、リプトン紅茶とブルックボンドブランド紅茶の製造に雇われている400−600名の労働者とは何の関係もないと主張することができる。名無しの工場も彼らの使用者ではない。労働者は全員が派遣業者に雇用されている。直接の常用雇用契約を持つものは誰もいない。


この地域では、名無しの工場は、ダウド・プラチャ・ゴドウン(倉庫という意味)として知られているが、実際に主要な製造事業を行っている。2008年8月のカラチのユニリバーリプトン工場の閉鎖とディーセントワークのキャンペーンを切り崩すために企画された政治的な動機を持ったユニリバーリプトンハネーワールにおける生産減少の後、この名無し工場が、パキスタンで製造されるリプトン紅茶とブルックボンド紅茶の主な供給者だ。

昨年、カラチのユニリバーリプトン工場が閉鎖され、122名の常用雇用が削除され、名無し工場にリプトン紅茶とブルックボンド紅茶の生産増加のために機械が運ばれた。ユニリバーパキスタンの労務担当マネージャーもリプトン工場から名無し工場に移った。現地の情報によると元ユニリバーパキスタン労務マネージャーは、ユニリバーパキスタンがリプトン紅茶を生産するように契約を交わしたトラストプロフェッショナルと呼ばれる会社を任されている。

トラスト・プロフェッショナルは、名無しの工場には見えない。しかし、ユニリバーパキスタンとの関係は絶対的に明確だ。ハネーワールのリプトン工場で常用雇用の権利を闘う何百名もの労働者に対する新たな攻撃で、ユニリバーパキスタン経営者は、名無しの工場をさらに大きな恐怖と不安感を起こすために使用している。今週始め、トラックがリプトン紅茶とブルックボンド紅茶の包装材料をユニリバー所有のハネーワール工場からカラチの名無し工場に移送し始めた。4年間使われていなかった機械類が清掃され、経営者のスタッフは、これは生産を開始するためにどこかで使われると言った。

国内法と国際条約とガイドラインの義務を果たす代わりに、ユニリバーパキスタンは、使用者の責任から究極的に逃れるために名無しの工場を使い、さらに極端な使い捨ての仕事の体制を促進している。しかし、これは、世界でリプトンブランド名に永久に損害を与えるかもしれない動きで、いくら宣伝広告しても回復することはできない。