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Uniting Food, Farm and Hotel Workers World-Wide


IUFグローバル精肉労組会議で組織化戦略と優先事項の骨子まとまる

Posted to the IUF website 29-Aug-2008



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2002年にカナダ、トロントで開催された第1回会議に続き、IUF第2回グローバル精肉会議が英国、イーストボーンで2008年6月23−24日に開催された。世界全地域の17カ国22労働組合から60名の参加者が集まった。英国のIUF加盟労組ユナイトが第2回会議を大幅に後援した。ユナイトT&Gセクションの農業部門全国書記クリス・カフマンが会議開会を行った。

急速に拡張、集約化する産業

世界人口増加と経済新興国の平均賃金の上昇で、食肉及び食肉製品の世界的需要、生産、国際貿易が着実に増えている。特に鶏肉と豚肉で顕著である。近年、グローバルな食肉産業の集約化が増加している。JBSスイフト、スミスフィールドフーズ、カーギルなど大手食肉製造業者が出現し、製造、販売共にグローバルにプレゼンスを強めている。国内で、あるいは地域で大手だった会社が、買収や合併やジョイントベンチャーを通じて、グローバルな強力企業になっている。残りの国内や地域の大手企業は、おそらく中期的に蛋白質産業におけるグローバルな大企業に買収されるか、または、競争力保持のためにこれらの企業と提携することになるだろう。

会議で標的とする大手食肉企業を確認

2日間の会議中、参加者は英国の企業モイ・パークが世界第4位のブラジルの食肉企業マーフリッグに買収されたことを知った。また、会議の数日後、参加者は、スミスフィールドフーズとカンポフリオ・アリメンタシオンがより強力に提携関係を結ぶだろうという憶測が正しかったことを確認した。スミスフィールドは、カンポフォリオの所有株式を24%から36%に増加し、スミスフィールドのヨーロッパのジョイントベンチャーであるグループスミスフィールドは、カンポフリオの事業に統合される。この産業の集約化が進み、必然的にリストラを伴うが、同時に国際的な労働組合活動と同企業内の合同戦略の好機となる。会議では、合同組合活動の標的とする食肉大手企業を確認した。これらは、JBS−スイフト、タイソン、カーギル、ヴィオン、グループ・ドゥー、デーニッシュ・クラウン、サディア、Perdigao、マーフリッグ、CPフーズなどである。スミスフィールドフーズ労組間の協力が最も発展しており、同様のグローバル企業の組合員を代表するいくつかの組合は、今回初めてイーストボーンで連絡を取り合った。

食肉部門における優先事項

会議の全ての参加者は、精肉部門の非常に危険で困難な仕事の実態に焦点をあてた。これは、体系的に害を受けやすい労働者(移民、難民、派遣労働者など)に依存しており、生産速度の増加から、反復運動損傷などの筋骨格障害が大規模に発生している。また、食肉産業の使用者の中には、組合代表に激しく反対している者もいる。これらの問題から食肉産業は、最も労働組合を必要とする産業のひとつとなっている。

組合の代表たちは、食肉労働者を代表し、保護するための主要手段として、国内における組織化と、またこれに合わせて、同じ企業内と価値連鎖において国際労働組合連盟と連帯連合を形成することだと確認した。会議の参加者は、英国や米国の食肉産業におけるユナイトやUFCWのセクター規模のアプローチなど、最近の組織化戦略を分析した。また、ブラジルやタイにおける組織権や労働者にアクセスする権利の困難さを検討した。

本会議では、満場一致でIUFブラジル加盟労組である家禽労組CONTACが推進する Atibaia憲章を支持した。参加組合は、IUFドイツ加盟労組、NGGのスウドフレイシュの組合員(ヴィオン傘下で、本会議中に団体交渉決裂のためストライキに入った)に対する連帯と支援を表明した。(この記事は ここをクリック)

IUFに任されたこと

組合代表は、IUF書記局に本産業の行動計画の草案を委任した。これには同一企業内で本社を代表する組織あるいは、強力な組合員を持つ組織が率いる組合グループの加盟組合指導で実施されることになる。また、IUF書記局は、加盟組合間の電子コミュニケーションを簡易にし、奨励する効果的手段を模索するように委任された。