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ネスレゲート:ネスレを批評する人々、厳重な監視下に置かれる

Posted to the IUF website 17-Jul-2008





スイスのフランス語テレビ局TSRの捜査レポーターは、ネスレが2003年に同社を曝露するために活動していたローザンヌの市民団体の中にどのように潜入していたかを明らかにした。

6月12日、スイスのテレビ局は、今年はじめに、トランスパレンシー・インターナショナル スイス支部のホットラインに寄せられた民間警備会社のセキュリタス、世界最大の食品会社ネスレ、活動家団体Attacに関するスパイ事件についての電話から始めた捜査結果を放映した。

スイスのテレビ局の捜査で、2003年の秋に、GM作物、水道事業の民営化、労働問題に焦点をあてたネスレに関する本の作成作業を始めたローザンヌの7名のAttacメンバーのグループにセキュリタスのスパイが潜入したことがスッパ抜かれた。この新しいメンバーは、作業グループから歓迎され、メンバーの自宅に出入りし、グループの調査、情報源、スイス内外のコンタクトに全面的にアクセスした。彼女は、使用者に報告書を作成し、少なくとも一度、ヴヴェーのネスレ本社で顧客に会った証拠がある。2004年6月に本が出版された後、彼女は、グループを去り、文字通り消えてしまった。他のメンバーが、電話やメールで彼女にコンタクトを取ろうとしたが、取れなかった。そして、数ヶ月前にテレビのジャーナリストにコンタクトされるまで、昔のメンバーが跡形もなく消え去ったのは、なぜだったのか気がつかなかった。

ネスレは、正当化するために、2003年にジュネーブ湖の対岸フランスのエヴィアンで開催されたG8サミットの間の資産保護の必要性を言及した声明をテレビ局に出した。ネスレは、活動家、政治家、ネスレ従業員が回答を求めたために、6月24日の欧州労使協議会も含め、この声明を披露し続けた。しかし、G8サミットは、2003年の6月1−3日に開催され、これは、監視の開始より3ヶ月前である。さらにドイツ語のスイス週報、WOZは、セキュリタスが、2003年の秋にこのスパイの仕事をまだ募集していたと明かしている。WOZの6月26日号で、この時に、セキュリタスの仕事に応募した一人の男性のインタビューの一部を掲載した。この男性は、セキュリタスの採用担当者が、ある組織の活動について情報を集めるためにその組織に潜入するようにある大企業から委託されたもので、この仕事は、この大企業のビジネスを調査しているヴォー州のAttac支部の作業グループ会議への出席も含むと告げた、と回想している。この男性は、この仕事を断り、これ以来報復が怖くてこれについてしゃべったことはなかった。

この事件が報道機関の注目を引いたスイス、ドイツ、フランスで、活動家や労働組合活動家は、ネスレがどこまでしたのか、またどこまで批評家の声を監視、制限、コントロールするのか、自問している。Attac スイスは、プライバシーの侵害とデーター保護の侵害でネスレとセキュリタスに対して民事訴訟を起こし、また刑事告発も行った。国会議員は州、連邦で発議を行った。ネスレの行為は、表現の自由と基本的な民主権の甚だしい侵害である。また批判に対する権威主義的なアプローチ、同社の構造である悪事に直面できないことを証明している。

「彼らが影響力を持ちすぎないように注意しなければならない」

これは、ネスレの元CEO、ヘルムート・マウチャーが、1997年12月にファイナンシャル・タイムズに書いた記事の中の所見である。ここで彼が、言及しているのはNGOである。国際商工会議所の新会長として、国連制度の中で環境や人権に関するNGOの意見に耳が傾けられることに懸念を表明し、ビジネスは圧力団体ではなく、政府が正しい規則を設定するのを助ける資力であると議論して、ビジネスの影響力と注目度を高める事を提唱した。マウチャーは、当時ネスレのCEOではなかったが(役員会に席は維持していた)、ピーター・ブラベックの支配の移行時期、数年間、会社の政策を形作り続けた。労働組合を含む市民社会団体が影響力を持ちすぎないようにするために、陰でまた諜報活動を行って、ネスレは、権威主義者マウチャーが会社の権利と考えた注目度と権威を達成することができた。遺伝子組み換え作物、水、バイオ燃料に関して、古臭く、明らかに操作的かもしれないが、ネスレがその見解をテレビに流す事がいかに容易であるかを見た。こうした状況の中で、スイスのテレビジャーナリストが捜査を行い、ネスレの裏庭で結果をこの結果を放映することは容易なことではなかっただろう。