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Uniting Food, Farm and Hotel Workers World-Wide


IUF、 ILOで食糧価格危機対応で貿易と投資の社会的規制をよびかける

Posted to the IUF website 01-Jul-2008





今年の国際労働総会は、20年振りで農村雇用の問題について討議を行ったが、この一環として、ILOは、6月11日に、食糧危機、生産、投資、ディーセントワークに関するハイレベルパネルを開催した。レソト首相パカリタ・B・モシシリ、使用者代表にビジネスニュージーランド取締役フィル・オレイリー、労働者グループ代表にIUF書記長ロン・オズワルド、国際農業開発基金会長レナート・バージ、ILO事務局長ホアン・ソマビアが討論に参加した。

オズワルドは、最近の世界食糧保障に関するFAO高官会議が、過去3年間の食糧価格の急騰の分析を制限し、危機の本質に取り組むことに失敗したと始めに言及した。しかし、これは農業従事者も含めて8億以上の人々が適正な食糧の権利を否定されている長期の危機の表れのひとつでしかない。

8億以上の人々を常に飢餓と栄養不良に陥れる制度は、明らかに恒常的危機である。適当で、かつ入手可能な食糧に対する全人類の普遍的権利とこの権利の擁護と充足を確実にする政府の義務を確立した普遍的な国際人権法の見地からすると、この制度は失敗を上回る犯罪である。この食糧権利の大きな侵害の最大の犠牲者の約半分は、我々が依存する食糧の生産を行う10億人の男女である。俸給農業労働者である。

値上げを食い止めることが、緊急の必要性である一方、なぜ、購買力減少とカロリー削減を補うために農村労働者の収入を上げる公式提案がないのだろうか? 1990年代のように農産物の価格が着実に下がっていった時、なぜ何百万もの農村労働者が飢餓と貧困に陥ったのだろうか?例えば、コーヒー、紅茶、砂糖の小売価格が過去10年間基本的に安定、または上昇した時に、なぜこれらの商品の世界市場価格が非常に長期に下がったのか?この時、多国籍の加工業者や取引業者の利益は、購買力やマーケティング力と共に上がったが、同時にコーヒー、紅茶、砂糖の労働者の賃金が停滞あるいは減少したのはなぜか?時にはこれは劇的な減少だった。

オズワルドは、WTOドーハラウンド交渉を急速に完了すれば、現在の問題に解決策を提供するという見解に挑戦して、質問した。農産物価格と小売価格と賃金と購買力の関係はどこにあるのか?この購買力はWTOが、自由化された貿易は、資源の最適使用を通じて達成されると保証したものである。変動しやすいグローバルな農産物価格に依存することで、全人類を飢餓寸前に追いやった。

農産物価格そのものは、農業労働者が自分たちを、あるいは都市部の貧困者を養う能力について何も語らない。重要な問題は、傷つきやすさ、変動性、食料チェーンからの価値の引き出しだ。

サプライチェーンに沿った企業の集中化のインフレ誘発の役割と商品市場の急速な投資の影響に焦点を当て、オズワルドは、このパネルのタイトルである、投資、生産、ディーセントワークの関係に欠けているものは、社会的規制だと述べた。農業に、何十億あるいは何兆つぎこんでも、この投資は、ディーセントワークの提供、また食糧権利の向上に失敗している。その代わりは、不安定さが増し、そしてますます脆くなることだ。ILO基準の実施を含む国内および地域レベルの社会的規制は、これらの資本の流れが、ディーセントワーク、貧困削減、持続可能な食糧保障に向けられることを確実にするために必要である。政府は、食糧と食品労働者を守る権利を持たなければならず、またこれを行使できなければならない。

これが、食糧保障に関して国連関係機関の間でILOが中心的な役割を果たさなければならない理由である。