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ユニリバーCSR年代記II:パキスタンの優良経営者

Posted to the IUF website 25-Mar-2008





パキスタン人材経営協会が最近行った国内9つの一流ビジネススクールのMBA調査で、ユニリバーが優良経営者に選ばれた。この一番新しい賞は、優秀賞、重要功績賞をはじめとする一連の受賞およびユニリバーアジアの人事経営における社会責任表明に続くものだ。

人事の話が全て明らかになったら、いったいユニリバーは、これからいくつCSR賞を受けられるだろうか?ことに パキスタンにおいて?パキスタンのインターネット新聞『ザ・ニュース』3月8日号に、ユニリバーパキスタン会長エサン・マリクのインタビュー記事が載った。この記事によると、パキスタンで最大の消費者用製品の会社は、需要に追いつかない製品がいくつもあるということだ。粉洗剤、最近発売されたインスタント食品、スープ、中華用ソースなどである。需要がとても高く、食品部門では、生産能力を2倍にアップしてもまだ追いつかない。

こういった状況下で、ユニリバーは、さらに製造能力に投資を行い、新たに従業員を採用しているにちがいないと思うだろう(マリクは、会社は文化と個人開発の可能性を提供すると話している)

マリクがインタビューで語ったように、ユニリバーにとって、可能性は、限りない。特に、ポイ捨ての雇用を作り出すことにかけては。ユニリバーが受賞した賞は、会社の重要な功績を認識していない。それは、すなわち、成長とユニリバーの従業員数の急激な削減を巧みに組み合わせるという功績だ。ユニリバーパキスタンの外注化および臨時雇用の水準は、他の会社が夢見るほどの水準に達している。ユニリバーパキスタンの工場と事務所で働く8000名のうち、常用雇用の従業員は、約500名強にすぎない。

そして、活発な需要が続いているにもかかわらず、500名の常用従業員数は、多すぎる。昨年の10月に、ラヒム・ヤー・カーンのパーソナル製品工場では、組合が、臨時労働者に組合員の資格を与え、勤続9ヶ月で、常用身分となれる法律上の権利に関して労働者を援助すると発表したとたん、5名を除く292名の臨時労働者が全員いっぺんに解雇された。派遣労働者が、解雇された臨時労働者に取って代わった。派遣労働者は、常用身分となる法律上の権利を持たず、ユニリバー労組に加入できない。

24時間以内に行われた大量解雇で、労働派遣会社は、工場に派遣労働者を供給するために、SAADエンタープライズという名称の会社を結成した。大量解雇に続く最初の1ヶ月間で、SAADエンタープライズは300名から350名の労働者を派遣したが、このうち約100名は、10月に解雇された臨時労働者だった。彼らは、同じ仕事をするためにSAADに雇用された。そして1ヵ月後、SEに雇用された100名の従前の臨時労働者が全員解雇された。これらの労働者を雇用し、そして解雇した理由は、解雇された臨時労働者に法律上解雇に異議を申し立てられる30日間の期限まで雇用を提供するためだった。その結果、これらの労働者は、彼らの非合法解雇に関して提訴できなかった。

SAADエンタープライズは、会社の共同所有者、マンズール・ワライチの故郷の村で採用した何百名もの労働者をユニリバーに供給し続けた。SAADエンタープライズは、マンズール・ワライチとラナ・イルファンが所有、経営しているが、ラナ・イルファンは、ユニリバーラヒム・ヤー・カーン工場の労務担当サヒード・ラフイックの義理の兄弟である。

これは、3月8日のインタービューで、「ユニリバーが製品とパキスタンの人々に投資を続けさせるポジティブな要因」と呼ぶ完璧な実例だ。ユニリバーの達成は、実はもっと大きい。ユニリバーのCSR受賞の小止みを乗り切るために、IUFは、優秀契約労働における縁故採用と組合潰しの特別賞を提案したい。

成功で、うぬぼれる前にユニリバーは、いったいいくつの賞を受賞できるのか?乞うご期待。