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Uniting Food, Farm and Hotel Workers World-Wide


ネスレロシア経営者、「賃金は、交渉しない!」、「プーチン大統領を信頼するか?」

Posted to the IUF website 15-Feb-2008





ペルミのネスレロシアチョコレート工場の経営者は、IUF加盟のネスレ・ペルミ労組に対する圧力を着実に強めている。ペルミ労組は昨年の8月以来、団体交渉を通じた賃上げ交渉を要求してきた。基本的な必需品の高インフレのために労働者の購買力が劇的に減少している。収入を補うための工場労働者の売血は、日常茶飯事だ。

組合の賃金交渉の要求に対し、工場経営者とネスレロシアの人事は、繰り返し、団体交渉に賃金を含めないのは会社の政策だと反駁してきた。組合が交渉を求め続ける一方、11月半ば、経営者は、一方的に1月1日からの15%賃上げを宣告した。この動きは、会社の団体交渉の拒否を強調するとともに組合への支援を弱体化させるものだ。こうした動きにもかかわらず、12月始めに労働者会議が招聘され、組合の要求支援に対し、圧倒的な賛成投票が行われた。

組合の賃金交渉の呼びかけに応えないために、法律上のメカニズムで、ネスレは、調停委員会に強制的に参加させられた。ネスレは、ここで対立を解決するために何ら妥協する意思はないことを示した。団体交渉に敵意を向けるのと同様に、経営者は、一貫して、賃金算定方式やそれぞれの賃金カテゴリーの労働者の数といった基本的な情報公開という組合要求に応じるのを拒否してきた。

12月21日に、情報ピケの計画をeメールで組合員に知らせた報復で、(ネスレによると矯正措置)会社のeメールとイントラネットシステムの全てコミュニケーションから組合事務所と組合会長を遮断し、反組合のプレッシャーが強められた。12月25日のピケの成功後、労働者らは、誠実な交渉という組合要求を支援し続ければ、解雇と生産移転を行うと脅かされた。

1月23日に、経営者は、社会学的調査を工場労働者に配布し、組合と組合員に対する圧力をさらに強めた。この調査は、工場労働者に、政治的見解、抗議行動に参加する準備、組合、政党、機関に対する信頼を問うものだった。質問の中には、「プーチン大統領を信頼していますか?」「前回の選挙で投票した政党は?」「組合を信頼しますか、または信頼しませんか?」「ロシア連邦の大統領としてのウラジミール・プーチンの前期の最も重要な業績は何か?」などがあった。調査票の配布は、組合とIUFの抗議で止められたが、ネスレはこの陰険な事件について何ら説明を行っていない。

会社が真正な団体交渉を拒否して、状況は、行き詰まったままである。『不同意の議定書』を通じて2月7日に確認された公式の仲裁委員会の失敗の結果、この膠着状況が、単に、長期のお役所的手続きに移るだである。この間、ネスレは、反組合キャンペーンを続けながら、組合との建設的な団体交渉を始める使用者としての義務を拒否し続けることができる。

2月11日に、IUFは、正式にネスレを同社の本拠地スイスのOECDナショナルコンタクトポイントに申立立てた。OECDガイドラインは、その規定、実施手続きが、全OECD加盟国および支持国に認められ、多国籍企業による海外直接投資と操業国における社会、政治、人権の関係を統治する明確な基準を設置する。ペルミにおけるネスレの慣行は、人権と労働基準に関するガイドラインの主要規定をはなはだしく侵害するもので、これを続けることは許されない。

IUFの申立(原文英語)は、 ココをクリック