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ユニリバーCSR年代記:組合潰しのアジア経営者、新しい基準設定

Posted to the IUF website 14-Feb-2008





ユニリバーのアジア経営者は、次々と賞を受賞している。昨年10月、ユニリバーは、『人事部門優秀賞』と『アジア企業社会的責任のベストプラクティス職場部門優勝賞』を受賞した。同社は、また貧困緩和部門でも優秀賞を受賞した。

しかしこの多数の受賞は、問題がないわけでない。ユニリバー・パキスタンとユニリバー・インドの経営者の間の組合つぶし部門の熾烈な競争は、賞の授与者に真のジレンマを生む。どの経営者もナンバー2は、ごめんだ。ヒンダスタン・ユニリバーは、最近、読み書き能力で思いも寄らない創造性を示した。『貧困緩和のためのより良い人材開発慣行の文学優秀賞』という新しい部門を作ってはどうかと問い、CSRプロセスの客観的な観察者をリードした。例えば、以下をみてほしい。

昨年の夏、アッサム、ドゥーム・ドゥーマの工場の6週間に亘る組合員ロックアウトの後、ユニリバーインドの経営者は、労働者に職場に戻る条件として、彼らの組合であるHHLWUを脱退し、急遽結成されたHUSSという御用組合に加入する旨の用紙に署名するように求めた。労働者が、署名を脅迫で得たと反論し、この手続きの合法性に異議を唱え、この組織への加盟費支払いと、この組織が団体交渉を行うことへの異存を申し立てると、経営者は、合法的な組合組織をつぶすために新しい方法を取った。

2月6日、3つの全交替勤務の労働者は、HUSSの役員が署名した手紙を渡された。この日付のない手紙は、英語で書かれ、労働副局長宛だった。この手紙は、「私は、アッサムの貧しい若者です。家族を養うためにヒンダスタン・ユニリバーのような立派な会社で働きたいのです」「私と私の家族の生活の糧を維持するために、またアッサムのような辺鄙な場所に住む私たちのようなものにとって唯一の生計の手段である工場存続を確実にするために何卒貴殿に御介入いただき、御援助いただきたいと存じます」と続く。計画していること、またすでにされた事に対して敵が何をしているかを批判する昔からのテクニックをうまく使って、手紙は、HHLWUの組合員が無理やり署名を集めていると主張する。

労働者が仕事に戻るために署名しなければならなかった面白味のない手紙に比べ、この手紙の読み書き能力は、向上したが、あまり労働者の情熱をそそらなかった。これは、ドゥーム・ドゥーマユニリバーの労働者の母語は、英語ではなく、アッサム語だからかもしれない。また、職場関係に関して経営者があまり優秀でないからかもしれない。

手紙の内容を労働者にもっとアピールしようと、経営者は、工場の総合生産性経営事務所(TPM)を御用組合が自由に使えるようにした。それから3日間、HUSSの役員は、ユニリバーTPM担当者シマンタ・バードリと共にTPM事務所を使ってこの手紙の目的が理解できない労働者に、現行の労働協約(HHLWUが交渉したもの)が4月1日で失効するため、新しい長期の労働協約を交渉するために彼らの署名を求めているのだと説明した。労働者が、この説明が彼らの手紙の理解と一致しないと指摘すると、経営者は、もし署名しなければヒンダスタン・ユニリバーの経営者は、選択の余地なく工場を閉鎖しなければならない、と強引に告げた。

ヒンダスタン・ユニリバーは、高い生産性を誇る。組合は、これについて企業経営者と関連当局に指摘した。IUFは、加盟組合とOECD多国籍企業ガイドラインの遵守を監視する英国政府のナショナルコンタクトポイントにこの件を知らせた。OECDガイドラインは、労働争議で、経営者の生産移転の脅かしを禁止している。我々は、次期CSR賞の審査員に知らせ、ユニリバーの功績が、正しく評価されるようにした。

ユニリバーCSR年代記の今後の記事で、ヒンダスタン・ユニリバーの閉鎖と生産移転を通じて、営業利益を最大にするために、一貫してインドの州の間の税競争をうまく食い物にしている件を扱っていく。『貧困緩和のための税ピンハネ優秀賞』? 『持続可能な自社株買戻しの円卓会議』?乞うご期待。