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Uniting Food, Farm and Hotel Workers World-Wide


新たな調査で、ジアセチルのレストラン労働者に対する潜在的リスクに焦点が、

Posted to the IUF website 09-Jan-2008





米国の日刊紙、シアトル・ポスト・インテリジェンサーが委託した調査で、レストランの労働者は、香味料ジアセチルの暴露から健康上、深刻なリスクを被る怖れがあることがわかった。ジアセチルは、マーガリン、ショートニング、食用油、業務用調理場で使われるスプレーの一般的な原料だ。米国では、化学的に誘導されたジアセチルが、無塩バターに加えられている。この物質は、調理中に熱が加えられると、進行性の潜在的に致死性の肺疾病である閉塞性細気管支炎を生じる怖れのある蒸気を放出する。食品加工産業でジアセチルに曝露した労働者がこの病気に冒された。

アメリカ国立労働安全衛生研究所のリチャード・カンワル博士によると、このバター風味製品が使用される業務用調理場で放出されるジアセチルの量は、ポップコーン工場と同等かこれを超える可能性がある。

熱したフライパン上のジアセチルを含有する様々な業務用製品をから放出される空気見本を測定する実験室の研究で、2種類のバターサンプルの蒸気に7−16ppm、マーガリンとショートニング製品からは、7−180ppm、バター風味の調理スプレーからは、164ppm、バター風味の食用油からは、23−234ppmの濃度のジアセチルが検出された。ポップコーン用の油が最も高い濃度(1,125ppm)だった。ジアセチルを含有する調理製品は、業務用調理場の現場で検査されたことがない。業務用調理場の換気扇使用とその配置、レンジと燃焼機の位置は、それぞれの場所で大きく異なる。

食品加工労働者の中で肺に損傷をきたす者が増加するのに対応して、米国の労組は、規制行動に政治的圧力をかけたが、この新聞の研究から、さらに法律制定と食品産業の行動を求める圧力が高まった。IUF加盟のUNITE-HEREは、レストラン、ホテル、ケータリング部門の調理場労働者を代表するが、この研究結果の発表に対し、調理人が1日の仕事を完了させるために、肺を危険にさらさねばならないのは、全く容認できないと述べて、行動を取ることを求めた。

ConAgraは、調理用スプレーPAM(テストされた製品のひとつ)のメーカーであるが、来月までにジアセチルを含有する全てのPAM製品を店舗から回収するという計画を述べて、これに対応した。しかし、この研究に参加した科学者の推定によると、ジアセチルは、米国で約6000の製品に使われている。世界の他の地域の推定数は定かではない。例えば、欧州連合の規制当局は、この製品は加工食品に広範囲に使用されていると認識しているが、ジアセチルは、人の消費用に安全だと宣言されたと繰り返すことで満足している。ジアセチルの曝露が深刻な疾病を引き起こし、時には、死に至ることもあるという多くの証拠が上がっているにもかかわらず、食品加工と調理場の労働者が直面している潜在的リスクに対する適正な調査が行われていないという問題が残っている。