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Uniting Food, Farm and Hotel Workers World-Wide


マレーシアのBATで組合つぶし

Posted to the IUF website 16-May-2007





2006年9月からブリティシュ・アメリカン・タバコ(BAT)は結成44年のBATマレーシア従業員労組(BATEU)の交渉力を深刻に弱めるふたつのイニシアチブをはじめた。組合つぶしの重要な武器は、従業員の管理職身分の再分類である。マレーシアの労働法によると、管理職は組合員の資格がない。アジア太平洋地域ではネスレやコカコーラをはじめとする他の多国籍企業で同様の戦術が極端に組合員を減少させるために使われた。

BATマレーシアでは、加工技術者の身分が”加工スペシャリスト”に”格上げ”された。この新しい職種では、仕事内容が多少変化するが、主な特長は、雇用等級の管理職身分への変更である。仕事の内容の主な変化は、数が減ったスペシャリストの仕事量の増加である。”スペシャリスト”として維持されなかった技術者は、人員整理を告げられ、”任意”退職制度を提案された。加工技術者の身分削除により、職種の再分類や強制退職や人員整理を通じて組合は175名の組合員を失った。さらに、BATは技術サービス部を下請けに出し、15名の組合員の解雇を宣言した。

さらに、BATは販売スタッフを従業員から管理職に雇用等級を変えるよう労働省に嘆願して、これに成功した。雇用等級の再分類により約200名の販売スタッフは直ちに組合員の資格を失った。

BATEUはこれらの露骨な組合つぶしに対してあらゆる面で闘ってきた。組合に強い動員力があるため、80%以上の販売スタッフが”昇進”に抗議し、組合員資格の維持を求める手紙に署名した。労働組合は政府の労使関係局に申立を行い、援助を求めた。組合はマレーシア労働組合会議とその23の加盟組合の支援を受けている。

IUFは、BATの中枢経営者にマレーシアの経営者によるこれらの組合つぶしの行動を修正するように求めた。2月の組合宛の手紙で、BATマレーシアの経営者は、会社が法律内で行動する限り、組合を含め誰もこの権利に介入できないと主張した。IUFは今BATの最高経営責任者ポール・アダムスに公開状で、BATが全従業員の労働組合の権利にコミットすると公言する中でのBATマレーシアの行いを説明した。

IUFは、同社が労働者と労働組合権を尊重するようにプレッシャーをかける手段を探る。これには多国籍企業のOECDガイドライン侵害のOECDへの申立も含まれる。