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西ベンガル、政府の土地収用反対闘争に新たな抵抗と抑圧が

18-Jan-2007





西ベンガル州政府の土地収用計画に反対する闘争に、労働組合の参加も増え、民衆の抵抗が大きくなっている。左派前線州政府は、圧力に屈し戦術上重要な撤退をしたものの、同時に抑圧を強化している。

2006年5月から、西ベンガル、シングール地区の農業労働者や農夫らが、6千名の貧しい家族を420ヘクタールの農地から立ち退かせる州政府の計画に抵抗してきた。この立ち退きはインドの強力な多国籍複合企業、タタグループの軽自動車工場をこの土地に建設するためである。IUF加盟組合PBKMSは、西ベンガルの農業労働者を組織しているが、この闘争を支持し、強制土地収用を止めさせるよう住民と共に国際的支援要請を求めてきた。土地収用の法律上の仕組みは土地買収法で、これは植民地法と植民地慣行に由来し、当該土地に移住し働く者との協議や一般討論を行わずに政府が土地収用を行うことを可能にする。

9月に警察の暴力のため、抵抗を続ける村人の1人が死亡してから、政府は刑法144条を発動してこの地域の集会を禁じ、シングール地区の出入りを制限してきた。民間の警備員と警察がフェンスで囲まれたタタ・プロジェクト建設予定地を警備している。

12月最初の週末、警察は抵抗を続ける小規模農家と農業労働者に再び暴力を用い、約65名の村人を逮捕した。12月4日に、警察は違法にPBKMSの会長アヌラダ・タルワー(と他の2名の活動家)を違法に拘留し、3日後に釈放した。しかし彼女がインド代表として出席するはずだったその週のマドリッドにおけるIUF農業労働者世界総会には遅すぎた。

シングール警察の締付けが続き、12月18日、17歳の女の村人が死亡した。村人らは彼女の死は重装備の警察と西ベンガル産業開発公社の警備員の存在のせいだと言っている。

インド全土から労働組合の代表がシングールを訪ね、住民の闘いに支援を宣言した。組合と社会活動団体は12月28日に連帯活動の全国デーを企画した。

西ベンガル、ナンディグラムでシングールのクリシ・ジャミ・ラクシャ(小規模農家、物納小作人、農業労働者の共通基盤)と類似の人民委員会が結成されたが、1月7日にこの土地収用制度に反対し抵抗する者に警察が厳しく応戦し、少なくとも住民7名が死亡した。地元の強固な反対と左派前線政府の最大政党であるCPI-M幹部の分裂のために、政府は1万エーカーを超える豊穣な農地をインドネシアのサリム・グループ(悪名高いスハルトの郎党)の化学複合工場建設にあてる計画の撤回を発表した。そして土地の選択のためにもっと広範囲な協議を行うことを約束した。
ナンディグラムで州政府が計画を取りやめたため、再びシングールに注目が集まった。ここでは、強い抵抗が続いている。多くの農夫が、土地の放棄に合意しておらず、何の補償もない生活の糧を失うだけの物納小作人や労働者は、闘争を続けている。

1月10日、アヌラダ・タルワーと他のPBKMSの組合員とオルグはシングールに向かうところを鉄道の駅で令状なしに違法に逮捕された。他の著名なシングール闘争支援者も、シングールへの旅行を申請した際、コルコタの警察に令状なしに拘留された。

ジョンプット・ハリプールでは緊迫状況が続いている。ここでは政府が5千エーカーの生産性の高い農地(西ベンガルの中で最も豊穣な農地のひとつ)を住民が強く反対する原子力発電所の建設のために収用しようとしている。PBKMSが貧しい、土地を持たない民衆の抵抗を率いている。11月にPBKMSや他の団体が大規模な抵抗運動を組織して、原子力公社役人の現地視察を妨害した。原子力公社の役人は現地視察をせずに建設予定地の承認を求める報告書を首相に提出した。

今、行動を!



西ベンガル政府に、シングールの集会を禁じる144条を即座に解除すること、土地収用を妨害する闘争支援者に対する嫌がらせと拘留をやめること、シングールの警察によるテロ終結を要求してメッセージを送ろう。政府に対し、農業に必要な土地や、食糧生産者の雇用や自宅を犠牲にしなくとも産業は促進できることを伝えよう。農地差押さえはやめさせなければならない。どのように土地を使用するかは農業労働者も参加し、民主的なプロセスを経て決められるべきだ。

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