IUF logo; clicking here returns you to the home page.
IUL



西ベンガル農業労組、土地収用に対し新たな闘い

08-Dec-2006



photo



西ベンガルのシングールで農業労働者と農夫が、自動車工場建設に伴う6千名の貧困家族を農地から立ち退かせる国家弾圧に対し抵抗を続けているが、政府の一番新しい農地収用に対し新たな闘いが始められた。

IUF加盟のパスチム・バンガ・ケット・マジョール・サミティ(PBKMS)はシングールの闘いを積極的に支援してきた。国家弾圧が高まる中、2ヶ月前の警察によるジクマール・ブルの殺害以来、この闘いに新たなはずみがついた。弁護士グループは、9月25日の警察の暴行に対し最高裁に提訴できた。著名な知識人が参加して開かれた公聴会では警察の暴行および土地の買収が厳しく非難された。西ベンガルの左派前線政府の農地収用計画との対立は、PBKMSが、「西ベンガルの政治同盟を試す基礎となった。左派および非左派政党間、労働組合間、非政党組織と政党組織間、知識人と農業労働者間である」と書いている。 次のコメ収穫後に土地を収用する計画であるが、弾圧されても住居者は大規模な抵抗を止めない。武装警官の野営施設が村々に設置され、農夫に次の作物の種が渡されず、灌漑井戸は使用不能にされた。

PBKMSは今、一番新しい政府の土地収用に対する抵抗運動を組織し、これを率いている。これは既に収用された農地に設立された産業施設(投資家に非常に有利な条件で)などに電気を提供する目的でジョーンプット・ハリプールの5000エーカーの農地に原子力発電所を建設しようというものである。11月16日に、技術者チームが西ベンガルに原子力発電所の候補地7箇所の視察に来た。PBKMSはこの計画を知ると、ジョーンプット・ハリプールにバリケードをつくり、11月17日の役人の訪問に抵抗するために5000人の住人を動員した。抵抗運動は多数の警官が導入されたにもかかわらず、18日も続けられた。19日に政府役人はこの地域に足を踏み入れようとした。一方原子力の専門家チームは、現地の大きな反対にもかかわらず、ジョーンプット・ハリプールを候補地に認定した州首相と会見した。現地住民の大きな反対の声にもかかわらず、州首相と原子力専門家たちは、原子力発電所建設地にジョーンプット・ハリプールを選んだと宣言した。

ジョーンプット・ハリプールのPBKMS組合員は2つの理由からこの土地収用に抵抗している。まず、この豊穣な土地ではは、コメ、麦、カラシ、ジャガイモ、キンマ、唐辛子などの複数の作物が栽培され、2万5千名の人々の生活を支えてきた。またこの土地には海岸があり、これで2万人の漁師が生活している。インドの原子力発電所の環境保護指定地域は半径1.6キロメートルであり、誰もここに住むことはできない。半径5キロメートルに住めるのは1万名のみであり、半径10キロ内が2万名、30キロ内10万名である。これはすべて豊饒な農地で人々が密集して住んでいるところである。

二点目は、ハリプールの住民が、彼らの健康と生活が放射能汚染で影響を受けることを恐れているということである。漁師は、原子炉を冷却するために海水が使われるが、このために海水の温度が上がり魚の捕獲量が落ちることを心配している。

2000年にサンダーバンズの環境上の影響を受けやすい土地の原子力発電所建設を成功裡に止めた全国規模のキャンペーンがあったが、PBKMSはこれに参加していた。PBKMSは過去5ヶ月にわたり、ジョーンプット・ハリプールの組合員を原子力産業侵略に対し準備を整わせてきた。原子力専門家との教育的なミーティングや街頭ミーティングを行い、土地収用反対とシングール闘争支援のビラを配ってきた。従って、原子力体制の訪問時に組合員には十分な準備ができていた。

11月20日に、『原子力発電に反対し生活と生活の糧を守る委員会』という市民委員会が結成された。この結成にPBKMSは中心的な役割を果たした。この委員会には全ての政党と労働組合が加わっている。西ベンガル政府は全てを犠牲にしても産業化戦略の一環として原子力を推進しようとしている。政府の原子力に対する熱意はまた最近のインドー米国原子力協定とも関っている。これは西ベンガル政府を結成する複数政党が全国規模で強く抵抗したものだ。この協定の全国的な抵抗にもかかわらず西ベンガルの右派前線は、落ち込む米国の原子力産業の富を救助するために欠かせない協定の恩恵に一番にあづかりたいようである。

PBKMSはジョーンプット・ハリプールの闘争に国際的な支援を要請している。これは何千もの農業労働者と貧しい農夫の生活に欠かせないものである。西ベンガルの州首相に抗議文を送り、非農業使用の目的による第一級農地収用をやめ、ジョーンプット・ハリプールの原子力建設をやめるように要請しよう。現地住民は、インドのエネルギーのニーズを解決するために核保有世代を追従する事に反対している。

西ベンガル政府にメッセージを送るにはここをクリック。インドのマンモハン・シン首相 に政府のホームページを通じて同様のメッセージを送る事もできる。 ここをクリック