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インドネシア政府は国連に従い、砂糖労組に対する攻撃をストップすべき

20-Jun-2006



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国連の専門機関である国際労働機関(ILO)はインドネシア政府に明確なメッセージを出した。インドネシア政府当局は民間および国営企業使用者がIUF加盟労組FSPMに対して取った非合法な反組合手段を即座に是正する行動を取り、まず非合法に解雇された組合の会長ダウド・スカムトの即時職場復帰を実施しなければならないと語った。

FSPM TGは、昨年2月に民間および国営のさとうきび農園・圧搾工場、蒸留工場の組合の連合組織として結成された。ダウド・スカムトはスマトラのグヌン・マドゥ農園ローカルユニオンの会長で、労連結成大会でFSPM TGの会長に選ばれた。3月14日に彼は、ローカルユニオンは軍部独裁の下設立されたSPSIから脱退すると発表した。その後すぐに、彼は停職処分になり、6月21日に解雇の控訴が却下され、正式に政府から解雇された。解雇後はすぐに、グヌン・マドゥ農園の社宅から家族と共に立ち退きを受けた。それ以降、彼は家族と一部屋しかない住まいに暮らしているが、大きな心臓発作に3度も襲われた。グヌン・マドゥは国内最大の砂糖企業で、億万長者のロバート・クオック所有の香港ベースのクオック投資グループが45%所有する企業である。残りは、スハルト一族とその郎党が所有している。スカムトの解雇は、インドネシアの使用者、御用組合、政府の三者共謀の典型的な例である。


ダウド・スカムトは2月にFSPM TGの砂糖連合会長に選出され、3月に製糖工場の職を停職になり、6月に正式に解雇された。

彼の解雇の理由?会社の言い分では、ダウドは一月にあった二年に一度の労働協約交渉時に使用者提案を拒否するようにと組合員に勧告するという重大な過失を行ったということだ。行政はこの申し立てを認め、彼の解雇を承認する決定を行い、この理由による解雇を認める法律は憲法違反で、修正が必要であるというインドネシアの憲法裁判所の有名な判決を無視した。

組合は、抗議行動とデモで闘った。組合は世界のIUF加盟労組の国際的支援で支えられた。IUFはインドネシア政府をILO結社の自由委員会に申し立てた。しかし、組合つぶしはダウドを解雇するだけでは止まらなかった。

使用者の嫌がらせが続き、御用組合は国営のPTPN10番と11番の複合施設のローカルユニオンに圧力を加えた。当局は本労連の法律上の登録を時間を遡って、無効にしようとした。御用組合はFSPMの指導者とIUFに暴力の脅迫状を送った。最初はこっそりだったが、公然とおこなうようになった。当局は回答を拒否したが、組合指導者に対する公然とした暴力の脅迫はたいしたことではないとIUFに非公式に伝えた。IUFはILOに警告した。IUFは、脅迫を受けたIUFとFSPM TGの代表に保護を求め、脅迫を行った組合役員の告訴を求めたが(手紙の写しは人的資源大臣に送った)、政府から公式の回答はなかった。

本労連およびローカルユニオンは圧力に屈していない。彼らは引き続き、砂糖労働者の組織化を続けている。しかし、差別や嫌がらせが新たなものになってきている。ゲムポルクレップ砂糖工場では、使用者が警察を呼び入れ、圧搾シーズンの下準備の中、組合員を脅かすために警察官を工場の内外に配置した。この工場で、また少なくとも他のふたつの工場で、3月13日のスラバヤにおける組合権を求めるデモに参加した季節労働者が圧搾シーズンが始まっても仕事に呼び戻されなかった。組合役員は組合員から離れた遠い職場に移された。経営者と御用組合は定期的にFSPM TGを非難している。PTPN11番の工場の経営者は会社でFSPM TG加盟の組合に加入しないよう宗教上の誓いをたてるように命じ、会社の方針と(所有物に)忠誠の義務を説きつけた。


FSPM TG 砂糖労組スラバヤの東ジャワ州議会で3月13日に集会。IUFホテル労働者が合流。これに参加した組合員の一部は仕事に呼び戻されなかった。

今年のILO労働総会で、結社の自由委員会は、IUFの苦情申し立てに明快な決定を下した (ILOのホームページにある決定の全文は、ここをクリック) 結社の自由委員会はIUFの全申し立てを支持し、以下の勧告を出した。:

  • 本委員会は、政府にスカムト氏を賃金と手当ての面で損失を受けることなく職場復帰させるために必要な手段を取ることを要求し、これを報告すること。

  • 本委員会は政府に対し憲法裁判所の判決に照らし合わせ2003年人的資源法の158(1)(f)を検討し、合法な労働組合活動が含められるように、重大な過失という言葉の解釈がされない事を確実にするようあらゆる必要な手段をとること。

  • 本委員会は政府に対し、遅滞なく嫌がらせ、脅かし、中傷の申し立てに対し全面的に事実を明らかにし、犯罪責任を明確にし、もし必要であれば、責任者を罰し、このような行動が繰り返される事を防止するという目的で、独立した調査を行うよう強く要請する。本委員会は、政府に対しこれを報告するように要請する。


FSPM TG及びIUFインドネシア事務所は独立砂糖労組に対する引き続きの攻撃に焦点をあてた新たな行動とデモを準備している。彼らは、政府の活発な行動、ダウドの迅速な職場復帰、ILOの決定の全面的実施を求めている。

あなたの支援が緊急に必要です。FSPM TGをインドネシア砂糖労働者が彼らの生活と産業の将来を守るために独立した、民主的な労組を築く権利を擁護しよう! 政府トグヌン・マドゥ使用者にダウド・スカムトの100%賃金補償と即時職場復帰、ILOの決定と勧告の全面実施を求めてメッセージを送ろう。あなたのメッセージの写しは自動的にFSPM TGとIUFに送られます。

あなたの連帯と支援に感謝します。