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Uniting Food, Farm and Hotel Workers World-Wide


IUF シュガーワーカー5月号

Posted to the IUF website 04-Jun-2006





パキスタン:ダドゥ製糖工場とタタ製糖工場の労働者が抗議行動

寄稿:IUFパキスタン事務所カマール・ウル・ハサン

パキスタン製糖労連加盟のダドゥ製糖工場とタタ製糖工場の労組は、4月24日からカラチ・プレス・クラブに抗議行動キャンプを張っている。シンド砂糖会社はこのふたつの製糖工場を所有しているが、タタ製糖工場が1995年に、ダドゥ製糖工場が1999年に閉鎖され、両工場を合わせて2000名以上の労働者が職を失った。労働者は工場閉鎖に関連する給与・賠償の支払いを受けておらず、労連から支援され、両労組は労働者の手当て支払いを要求してきた。政府役人が労働者に対しリップサービスを行ったものの、彼らの要求は解決していない。

2005年9月に、労働者とその家族たちがカラチで抗議行動を行った。シンド砂糖会社は、組合と交渉を行い、50歳以上の従業員については、特別退職勧奨金を支払い、50歳以下の従業員にはシンド州政府の異なる部門に転勤させるということに合意した後で合意書の準備をした。特別退職勧奨金は、通常月給に勤続年数をかけたものに4か月分プラスしたもので、労働者に、この手配について正式に通告がおこなわれる。しかし、最終的な決定はシンド州首相局がおこなう。

組合は再び組合員動員を開始し、カラチ・プレス・クラブに抗議キャンプを張った。組合は、州政府が誓約の通告を発行し、これを実施することを求めている。4月28日に、組合はシンド州議会にデモをした。ここで警察官が労働者を警棒で攻撃し、数名を逮捕した。労連と議会の野党議員が介入したために、労働者は釈放され、政府は3日以内に通告書を発行することを約束した。1週間たったが、通告書は発行されず、組合員は抗議行動を再開した。5月11日に労働者と彼らの家族は知事官邸の前でデモを行った。警察は労働者ばかりか、女性や家族までも殴り、以前にも増して多くの数の逮捕者がでた。

5月13日に、パキスタン砂糖労連シンド支部が会合を開き、ダドゥとタタ労働者の支援のためにシンド州全体で砂糖労組のデモと集会を開始することを決定した。労連は、デモを行う労働者に警察が棍棒を使って攻撃をすることを非難し、政府に対して労働者は賠償を受けるべきで、政府は即座に昨年の合意を実施すべきと要求した。

5月15日の朝、警察がもっと多くのキャンプの労働者を逮捕した。その日、州首相公邸で全州の製糖工場の組合代表が集めリデモを行った。組合代表は街頭でデモを行い、逮捕された労働者の釈放を求めた。そして彼らはその夜に釈放された。シンド州首相と組合指導者の会議で、州首相は、労働者の要求の解決策を早急に見つけることを約束した。組合はカラチ・プレス・クラブのキャンプにおける抗議行動を続け、労働者は要求が満たされるまで自宅に戻ることを拒否している。(詳細な情報は、IUFアジア太平洋ホームページhttp://asianfoodworker.netを参照)

IUF英語圏カリブ海諸国:ジャマイカで砂糖とバナナ労組会議

英語圏のカリブ海諸国8カ国の11労組21名の代表がジャマイカ・キングストンで5月8−14日の週に一連の地域活動会議を開いた。

一連の会議は、5月8−9日のバナナ・砂糖部門の女性労働者の地域セミナーで幕が落とされた。ここにIUF本部の農業部門コーディネーターとIUF英語圏カリブ海諸国の地域書記が参加した。小グループで職場における均等、労働協約のジェンダー補強、IUFの刊行物ウィメン・イッシューズに焦点をあてた。セミナーではまた、IUFの均等に関する行動計画の政策文書を検討し、カリブ海諸国の経験に基づいたコメントを行った。セミナーでIUFに対し、HIV/エイズに関する地域教育プログラムの開発、砂糖とバナナ部門の拡張可能領域に関する調査、女性労働者の代替雇用の確認の援助を勧告し、地域女性委員会を確立するために東南カリブ地域会議開催が要請された。


5月12−14日のバナナと砂糖地域会議は、部門別活動に加えて、初めてふたつの部門の東南カリブ海諸国の労組が合同で開いたものだった。バナナ・砂糖地域会議の開会には農業相、カリブ海砂糖協会代表、ジャマイカのバナナ部門で最も重要な現地のジャマイカ生産者グループが挨拶をした。さらに、IUF加盟の砂糖とバナナ部門を組織化するBITUとUAWUの執行委員が出席し、挨拶をした。砂糖とバナナ部門の欧州連合の貿易取り決めの変化の影響が主な議題であり、参加者は政府や会社などのグループの意見を聞く機会を持った。

砂糖制度改革の付帯措置の一部として欧州連合に提出した行動計画に焦点をあててた砂糖討議に17名の組合代表が参加した。報告は特に、行動計画の仕上げに組合と労働者の参加を強調している。特にガイアナとジャマイカの場合がそうである。第二点目は、このためマイナスの影響を受けた組合の組合員構築と再編成の過程の検討である。トリニダッド、セントキッツの例や、ベリーズの多くの工場労働者の解雇(労働者を解雇し、同じ労働者を契約ベースで再雇用する)などである。バナナ労組代表と合同の本会議では、参加者は安全衛生の問題を扱い、女性労働者の地域セミナーの報告を聞いて、ジェンダー問題、均等、労働協約のジェンダー補強を話し合った。

本会議では、IUF地域活動のプレゼンテーションがあった。これが将来のバナナと砂糖の活動の提案につながった。砂糖部門では、安全衛生についていっそう掘り下げた活動に焦点を当て、EU/ACP砂糖行動計画に組合の参加を支持することが勧告された。これに加え女性セミナーから均等、ジェンダー、HIV/エイズの活動の勧告があった。

5月13日には、代表はFrom砂糖農園と製糖工場に視察に出かけた。ジャマイカの国営砂糖工場の困難な労働条件を参加者は身をもって知ることができた。

砂糖とバナナ部門の(2007−2008)の将来の活動の中に地域会議を含めるよう勧告があった。また、2006年9月に予定されるている東南カリブ海地域会議にインプットされる。これらの会議はスゥエーデンのLO-TCOによる地域活動の支援で開催された。

本会議の文書はIUFシュガーワーカーネットワークのホームページhttp://www.iufdocuments/org/sugar/でダウンロードできる。