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Uniting Food, Farm and Hotel Workers World-Wide


英国で新たにH5N1ウィルス発覚、体系的な労働者保護が緊急に必要

Posted to the IUF website 03-May-2006





英国の養鶏場で1998年以来始めてのH5N1型鳥インフルエンザが発生し、使用者および公衆衛生担当当局は、ウィルスの広がりを押さえるための公衆衛生措置の中央に、養鶏労働者の適正な保護を置かなければならぬことが再度強調された。H5N1ウィルスはノーフォークの養鶏場でみつかり、当局はこの養鶏場の回りを囲み監視を行い、この会社のこれ以外の29の施設を監視するために獣医と疫学者を送った。

この会社は、汚染の原因は労働者の靴に感染した鳥の糞がついて養鶏場に持ち込まれたためだろうと述べた。他のノーフォークの養鶏業者はタイムズ紙に、「鳥は建物の中にいて、野生の鳥からではなく、車から感染したのならば、この車は何処から来て何処に行ったのか?養鶏業はここでは非常に大きな産業で、地元には多くの生産業者と流通業者がいる。連鎖反応は極めて深刻だが、これを超えればいいと思っている」と語った。

ノーフォーク地区の約4万の雇用が養鶏業に依存している。またノーフォークは観光部門が大きな産業であるが、ウィルス発生で大きく打撃を受けるだろう。

現在行われている鳥の処分で会社は補償を受けることができるが、H5N1の危機の影響で70%まで鶏肉販売が減少したという国もあるというのに、欧州連合には労働者補償の確固とした手段が存在しない。最新のEUの補助金制度は、4月24日に承認されたが、需要の落ち込みで影響を受けた農場主には適用されるが、労働者には適用されない、補償と公衆衛生手段の範囲に契約労働者と非合法労働者を含むことは、現在のEU計画が農場主のみに制限されている限り、特に難しい。

ノーフォークの事例の英国報道は、ウィルスが広がる媒介として、労働者の靴(あるいは会社の車)と、予防の中心に養鶏労働者を置く手段の必要性との関係を引かずにH5N1を警告しているように聞こえる。ウィルスの広がりの伝染経路として、またヒトからヒトへの伝染を可能にする突然変異の潜在性を考えた場合、養鶏労働者が非常に重要な位置を占めることから、政府は、使用者が、農村でも都市でも、全ての労働者に適正な訓練、施設、保護用具を提供することを確実にするための全面的責任を負わなければならない。