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Uniting Food, Farm and Hotel Workers World-Wide


パキスタンで新たなH5N1発生確認、鳥肉産業の雇用危機深まる

Posted to the IUF website 22-Apr-2006





新たなH5N1鳥インフルエンザの発生がイスラマバッドに近いシハラの養鶏場で確認された。ここの生産はイスラマバッドとラーワルピンディー首都圏に供給されている。パキスタンの鳥肉販売は、3月に同国北西部の2つの養鶏場からウィルスが発生したことで既に推定40%減少していた。

パキスタンの医療専門家は養鶏労働者に、仕事の後は良く手を洗い、鳥を扱う者はマスクと手袋をつけるようにアドバイスをしている。しかし、このような簡単な措置は、世界的に実施されているものからは程遠い。世界的に実施されている手段を取っているところでもウィルスの発生が確認され、人に感染したのだ。
              
国の3分の2以上の州でH5N1が確認され、ヒト感染で23名が死亡したインドネシアでは、基本的な職業上公衆衛生手段がいまだに欠如している。WTOは今、西スマトラのパンダンで養鶏労働者が感染したヒト感染の33番目の事例を確認した。世界で194名が感染し、公式の死亡数は現在109名である。国際機関はインドネシアの鳥大量処分に反対する勧告を行った。

国連の食糧農業機関(FAO)によると、社会保障網のないインドネシアで、産業、商業規模の農場労働者の20%が職を失ったということだ。東南アジア諸国の3分の1から半分に上る人口が少なくとも鳥肉生産から上がる収入でウィルスの打撃を受けていると推定されている。

FAOはまた、世界の鶏肉生産が劇的な減少を続けるだろうと予想している。急激に減少する鳥肉消費はH5N1ウィルスの広がりで直接影響を受けている国に制限されるものではない。全鶏肉生産量の3分の1を輸出するブラジルは、米国と共に世界輸出の70%を生産しているが、消費者が鶏肉に背を向けるために少なくとも推定15%の生産減に直面している。この危機は飼料部門にも影響を与えている。欧州は今年の注文の40%減を報告している。

IUFは繰り返し、H5N1ウィルスの広がりは、既に第1級の社会の大災害として何千もの失業者、不完全雇用労働者とその地域社会が体験していると指摘してきた。仕事と収入を失った労働者の補償計画は存在しない。我々は再び問いかける、ILOはどこにいるのだろうか、と。