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Uniting Food, Farm and Hotel Workers World-Wide


多国籍企業を規制する時:IUFはWar on Wantのコカコーラ報告書を歓迎

Posted to the IUF website 22-Mar-2006





世界のコカコーラシステムの組織労働者の大半を代表するIUFはWar on Want (窮乏との戦い:貧民救済を目指す英国の慈善組織)のコカコーラレポートを歓迎する。 (英文報告書はここをクリック)。

「企業を規制するグローバルな枠組み』が究極的に成長する多国籍企業の力に適正に対処するために必要であるという本報告書の基本的な論議を全面的に支援する。「今日の組合はグローバル企業に組合承認と国際レベルのものを含む交渉を強制する能力を持ち、またそうしているが、このプロセスはWar on Wantの報告書が呼びかける規制の枠組みに取って代わるものではない」とIUF書記長ロン・オズワルドはコメントする。「任意であるが執行力のある協約は、現在グローバル企業の労働権侵害を制限するために組合が持つ最も具体的なメカニズムであるが、これが企業行動を統治する執行力を有するグローバル規制という長期目標に取って代わることは決して許されない。これは、特に国際投資家の権利の保護が人権保護の地位を脅かしている現在の真の危険性を考慮すると特にそう言える。IUFはWar on Wantのこの長期目標に向けた運動に参加し、力強くこれを支援する」

IUFはまた、本報告書の中でコカコーラとIUFの取り組みがコカコーラシステムにおける問題に対して公正な解決を引き出した多くのケースを言及されていることを歓迎する。War on Wantの報告書では、会社には5万名の従業員がいるとあるが、実際ボトラーを含むコカコーラシステムは世界で50万人以上を雇用している。IUFの課題はグローバルなコカコーラシステム全体のコカコーラ労働者の権利を守ることだ。本報告書は我々が具体的な成功を収めたことを示している。

またIUFは交渉の結果、コカコーラとIUFの世界の加盟労組チームが年に2回アトランタの本社で会合する合意を結んだ。この会議は、権利を守るためにこのプロセスの使用を要請したIUF組合員や労働者が提起した問題を具体的な合意を通して公正に解決する枠組みを提供するものだ。従って、まさにWar on Wantの報告書の中で焦点となっているような問題を扱う場である。世界最大の企業システムのひとつを即座に変換させたいと願う者やコカコーラのない世界を望む者の期待は満たさないかもしれないが、組合を国際的に承認するこの合意は大きな前進であり、米国を本拠としたグローバルな食品飲料会社では前代未聞のものだ。このためにこの合意は世界のIUF加盟労組に具体的な進展の手段として歓迎された。コカコーラ内部の組合承認のこの水準を達成したことで、コカコーラシステムの一部は労働者の権利の全面的な執行に強く反対しているが、IUFは多くの案件を相当進めることができたのだ。

一番最近の2006年2月28日の会議で、IUFとコカコーラは、コロンビアのコカコーラシステムの労働慣行の調査を国連の国際労働機関(ILO)に依頼することを合意した。我々は、このようなILO調査は、コロンビアのコカコーラシステム内の組合と労働者の権利の将来に欠かせないものであると強く確信する。IUFは、War on Wantの報告書の中のコロンビアの深刻な過去の問題に対し、関係者の交渉あるいは裁判の判決を通じて、説明と解決策を求め続ける。

2月28日の同じ会議で、IUFとコカコーラは、2006年1月31日にガテマラのコカコーラボトラーINCASAで現地企業と組合が結んだ組合権の協約を監視していくことに合意した。War on Wantの報告書はこの工場で組合権侵害の歴史があったことを正確に指摘しているが、IUFはコカコーラカンパニーと地元のボトラーINCASAが労働者の権利が全面的に尊重されることを保証する現地の協約を確実なものにしなければならないと確信する。

労働者の権利のグローバル協約に向けて?

グローバルな組合行動に対する具体的な提案はないが、War On Wantのコカコーラ報告書は明らかに前進する点を示している。そしてこれがこの報告書の発表を歓迎するもう一つの理由である。War On Want、IUF、そして他の多くの者が、あらゆるグローバルな企業活動に法律上拘束力のある規制枠組みを課す必要があることを知っている。しかし、我々はまだそこに達していない。同時にコカコーラのような企業は全世界の事業所での全面的な権利行使を保証する具体的で拘束力のある協約締結を納得しなければならない。規制が現実に存在しない今日、特にこういった協約が確実に必要である。

IUFはコカコーラシステム全体を網羅する包括的な協約の交渉をコカコーラカンパニーと始めた。War On Wantの報告書は会社がこのような交渉を進める必要性を認識しなければならないことを強調するものだ。「もし、コカコーラがシステム全体で真に労働者の権利の侵害に取り組む用意のある会社として見られたいならば、グローバルシステムの大半の労働者を代表する国際労働組織と意味のあるグローバル協約を結ぶ必要がある」とIUF書記長ロン・オズワルドは言った。「これに失敗すれば、会社は引き続き正当な公の批判やWar On Wantの報告書や今後こういった類の報告書に対し信頼性を維持しながら対応する事が困難になるだろう。我々の提案に前向きに対応し、このような協約の交渉を前進させる好機は今やコカコーラカンパニーの手中にある」