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Uniting Food, Farm and Hotel Workers World-Wide


インターブリューとAmBevが合併、世界最大のビール会社に

Posted to the IUF website 06-Sep-2004





ベルギー本拠のインターブリューとブラジル本拠のAmBevが合併し、世界最大のビール会社InBevを結成する。

同等なパートナーの合併として複雑な取引が行われたが、実際、過半数の所有権はインターブリューを支配するベルギーのファミリーの手中に納まる。InBevの最高経営責任者には、インターブリューの会長ジョン・ブロックが就任し、本社は、ベルギーのルーベンに置かれる。しかし、AmBevの幹部が、InBevの世界生産能力の約60%をしめる中南米と北米の全ての事業の経営に携わる。

InBevは、ステラ・アルトワーズ、ベックス、ブラムなどのグローバルな重要ブランドを含め約1億9千万ヘクトリットルのビールを生産する。これは世界のビール市場の約14%にあたり、アンホイザー・ブッシュの12%を十分上回る。(これは主にバドワイザーとバド・ライトの米国市場のの50%からである)

InBevは、約7万名の従業員を擁するが、その大半がIUF加盟組合の組合員である。IUFは欧州と中南米でインターブリューとAmBevの労組の会議と、ビール部門のグローバルコンファレンスを開催したが、InBev社内でグローバル組合の存在を強化するための戦略を発展させる方法とInBev労組間のコミュニケーションを向上させる方法を探している。

これらの労組が、新会社で大きな問題に直面するであろう前兆がすでに見られる。新しいInBevの最高経営責任者、ジョン・ブロックは、ふたつの会社の合併による相乗作用で年間3億5千万米ドルを節約することを約束した。ブロックは、既に、同社にある75ヶ所のビール工場は多すぎるので、いくつかを閉鎖すると述べた。インターブリューは、北アイルランド、ベルファストのウルスター工場の閉鎖を発表したばかりである。2003年にはオランダ、ブレダ工場を閉鎖し、英国マンチェスター工場の人員削減を削減した。とはいうものの、ここではTGWUが率い、IUFが支援したキャンペーンが成功し、地元のビタービール、ボディントンの生産を維持することができた。

税制のために本社をベルギーからルクセンブルグに移すという兆しまであり、ベルギーの政治家や組合が本社と生産現場の職がこの国から減らされないと請合うことを必要としている。

近年、インターブリューは、多くの国の労組と通常の交渉関係を持ってきたが、モンテネグロのビール工場での長期に渡る争議は、IUFとIUF加盟のベルギーのビール労組の介入によってはじめて解決された。カナダのラバット子会社で多くのストライキが起こり、一番最近のものはモントリオールのビール工場で2003年にCSNが起こしたものである。

合併でInBevになる前のインタブリューの事業戦略の詳細およびこの労働者を代表する様々な組合に関してはIUF組合員専用サイト(英語のみ)で会社のメニューからインターブリューを選んでクリックすれば見つけることができる。

AmBevは、ブラジル、アルゼンチン、ベネズエラ、ウルグアイ、エクアドルで事業を展開する世界第4位のビール会社である。同社は1999年3月にブラジルで最も大きいふたつのビール会社、ブラマとアンタルティカの合併によって創設された。AmBevは、合併を許可する条件として5つのビール工場とババリアブランドをモルソンに売却した後、さらにブラジルで41のビール工場を操業している。ブラジルのAmBevのマーケットシェアは、落ちているとはいえ、まだ66%を保っており、営業利益の大部分をここから得ている。


AmBevは、ウルグアイのトラック運転手労組との最近の争議と、ウルグアイ、ペイサンドゥのAmBevノルテーニャビール工場閉鎖をはじめとし、中南米諸国の組合と多く対立してきた。IUFのラテンアメリカ地域は、サンパウロで2003年7月にIUF加盟のブラジル労組CONTAC-CUTの支援を受けAmBev労組会議の調整をおこなった。この会議では、ビール工場での雇用削減を補うためにペイサンドゥのモルト工場における雇用を増加させたウルグアイ加盟組合SOENの 成功に終わった闘争に支援を表明した。