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Uniting Food, Farm and Hotel Workers World-Wide


ゲート・グルメ争議解決

Posted to the IUF website 08-Oct-2005





ゲート・グルメ争議で交通一般労組(T&G)は和解に至った。この争議は8月10日、ヒースロー空港で機内食のケータリング会社が約800名の労働者を解雇した時始まった。

ゲート・グルメが「違法労働争議を行った」ことを理由に解雇した労働者の中に、有給休暇、病気休暇、産休を取っていた者がいると気付いた時、会社は解雇労働者の数を素早く調整したが、この常軌を逸脱した問題はそのままとされ、ゲート・グルメの行動の下劣さが徐々に明らかにされると、会社の行為は一般大衆から非難され、その評判は確実に落ちていった。

解雇の4ヶ月前に、ゲート・グルメは、英国の事業の財政的生き残りを確実にするために給料、労働条件の譲歩に関してT&Gと交渉を始めた。ゲート・グルメはその親会社であるアメリカ本拠の投資会社、テキサス・パシフィック・グループから、業績を向上させるよう圧力を受けていた。テキサス・パシフィック・グループはゲート・グルメが経費削減をして、投資家に利益をもっと還元できるように計画を練っていた。この計画については、ゲートグルメは実施しなかったし、また真面目にも考慮されなかったと断言しているが、実際に起こったことと、この計画は驚くほど類似性がある。すなわち、労働者は抗議のための退席を駆り立てられ、これが大量解雇と、ゲートグルメが既にこの目的で設立した派遣業者が雇う外国労働者に置き換えられることの口実に使われる。

この下請け労働者の賃金は現在ゲート・グルメが雇っている低賃金労働者よりさらに安くなる。

テキサス・パシフィック・グループの投資家とゲート・グルメの利益を上げるためにT&Gばかりか、一番の得意先である英国航空に契約の譲歩を強要した。それから、英国航空はゲート・グルメにより有利な条件の新しい契約に合意したが、これはゲートグルメとT&Gの和解次第だと示唆した。

600名以上の解雇労働者とその支援者が、ヒースロー空港の外のグラウンドで毎日抗議行動を行う間、T&Gは全解雇労働者の職場復帰に関して会社と交渉を続けた。8月後半、妥協策として、全ゲートグルメ従業員、解雇された者とまだ雇用されている者両方に任意解雇手当の申し出があった。しかし、このイニシアチブは、会社がこの資格のある者を決定すると主張し、トラブルメーカーは再雇用しないという公言したために、すぐに危うくなった。

T&G書記長トニー・ウッドリーによると、9月28−29日に大多数の労働者が批准した解決策により、「組合員の大多数が職場復帰か、または任意退職できる。残りの労働者は、争議の前は会社の計画により強制退職に直面したが、今では代表され、公正な過程を通じて控訴できる。くびにされても何の補償ももらえなかった人が少なくとも、補償がもらえるようになった。」

T&Gはこの闘争を通じて組合と解雇されたゲート・グルメ労働者を支援したすべての人々に感謝の意を表明した。IUFと国際運輸労連(ITF)は迅速に機内食ケータリングの労働者を組織する加盟組合からの支援を動員した。レーバー・スタートを通じて、8千件の抗議メッセージがゲート・グルメに送られ、解雇された労働者用のT&G苦難基金にカンパが寄せられた。

今や、英国航空の新しい契約が有効となる前提条件が揃った。しかし、向上された経済条件が労働者に及ぶと期待できる理由はない。労働者は、投資家へのハイリターンという名目でゲート・グルメがささげた戦略のいけにえだった。労働者はゲート・グルメとその一番の得意先の争議の間に入ってしまった。そして、英国の法令のために、ゲート・グルメは責任を問われることなく行動できたのだ。

T&Gは労働者に敵対的で現実に無頓着な環境において、一生懸命に働く低賃金のサービス労働者に直面して、行動をとらなければならなかった。労使関係のこの暗いエピソードは、労使に可能な手段と構造の間のギャップを正すための法律改革の必要性を強調するものだ。英国で討論が行われている。あらゆる場所で、組合は、これを取り上げる必要性がある。もし、我々が労働者の利益を守り、社会の弱い存在の保護に実際の力を持ち続けたいのならば、組合員の集団の説得力をてこに使用する我々の能力を弱めることは許されない。