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インド議会WTOに屈服、手に入れられる価格のHIVエイズ薬を非合法化

Posted to the IUF website 23-Mar-2005





WTOが強制する期限に屈し、インド議会は3月22日にインドの特許権に関する法律を、貿易に関する知的所有権に関する協定(TRIPS)に遵守するよう改正した。インドの大きな製薬産業は、製造方法が異なれば特許製品の模倣品は合法であるという現行の法律を利用して低価格の抗レトロウィルス剤を提供してきたが、これは開発途上国の約70万名のHIVエイズ患者が服用する量の約50%にあたる。1年間のレトロウィルスの治療費は、例えばカメルーンでは商品登録されていないインドの薬を使えば年間一人当たり200米ドルですむが、多国籍の製薬会社が提供する同じ治療は4800米ドルかかる。

現実に、新しい法律は特許化された薬の生産を政府が認可する強制ライセンス制である。強制ライセンスは、特許所有者に特許権使用料を支払わなければならず、ライセンスを取るまでにお役所手続き、法律上の手続きが必要で、長い時間がかかる。

現在、安価なインドのノーブランド薬で治療を受けているHIVエイズ患者にとっては治療費の致命的な高騰になるが、インド・ノヴァティスはこの法案を歓迎し、これは「インドを特許の本流に向けて動かし、研究開発における革新と投資を支援し、奨励するものである」と宣言した。

現在3500万以上の人々がHIVウィルスに感染しているが、そのうち2600万人が労働者である。2003年の国連食糧農業機関の調査では、約700万人のアフリカの農業労働者がエイズで死亡し、今後20年間に更に1600万人が死亡するだろうことが明らかになった。インドでは500万の記録されたケースがあり、南アフリカに次ぎ2番目にHIVエイズ感染者の数が多い。しかし、インド議会はこの法案の審議、討論、採択に1週間もかけなかった。