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Uniting Food, Farm and Hotel Workers World-Wide


静かな殺戮、ネスレ・ブラジルの反復運動損傷に関するIUFラテンアメリカの出版物

Posted to the IUF website 25-Feb-2005





サンパウロに近いアララスのネスレ工場はブラジルでは最大、世界のネスレ工場の中では四番目に大きい工場である。

以前は、この工場はブラジルの労働者にとってとても魅力ある良い職場だった。しかし、90年代半ばにこの労働環境は一変した。競争力向上のネスレの戦略として、コスト削減の手段が取られ、また最も効率良く機械が使用されたが、一方で、人的資本の安全衛生の側面が無視された。

2001年に、アルゼンチンとチリのインスタントコーヒー工場が閉鎖され、生産がアララスに移転した。その結果、アララスの労働者は、会社の目標に合わせるために同じ賃金で、もっと迅速に、かつもっと熱心に働かなければならなかった。アララスの従業員数は過去20年間に2100名から1300名に削減された。多くの行程が機械化されたが、かえって激しい肉体労働が必要な多くの連結部分での仕事のペースが加速された。

休憩が増やされずに、仕事のペースが強化されたために、当然、反復運動損傷に苦しむ労働者の数が増えた。しかし、これを仕事のやり方を修正するサインとは取らずに、会社は反復運動損傷の医療診断書を持つ労働者を解雇した。一人の管理職が、「いつも問題が多いのは女性労働者だ。女性の代わりにロボットを雇ったほうが良い。機械は腕が痛くならないし、生理痛もないし、子供もいないから」と言った。

ネスレ・アララスの経営陣は、明らかに安全衛生と差別に関するネスレ社の正式な方針を知らないようだ。

地元の経営陣が従業員の安全衛生を無視したので、反復運動損傷に苦しむ人々は自分たちの団体を設立し、会社を提訴した。この案件は相当数に上る。

さらに、ブラジル政府の『健康の権利』のレポーター、エレノラ・メニクッチデオリヴェイラは、国連人権委員会への最新報告書に、ネスレ・アララスで反復運動損傷のために解雇された労働者の事例を入れた。

反復運動損傷に対する闘いと犠牲者への支援は、IUFラテンアメリカ地域事務所がブラジルの加盟組合と共に開発したプロジェクト活動の一環である。カルロス・アモリンが小冊子『静かな殺戮、ネスレ・アララスの目に見えない病』にアララス工場での経験を綴った。小冊子はIUFラテンアメリカ地域書記局に注文できる(スペイン語のみ)。