ILO移民労働に関する行動計画を、IUF歓迎

Posted to the IUF website 21-Jun-2004





IUFは２００４年ILO総会で、移民労働者のための行動計画が正式に採択されたことを歓迎する。三者構成の移民委員会が採択した本計画は、グローバル化された世界経済と移民労働者が特に搾取されやすいことに注目し、国際移民労働の流れの重要性と範囲を認識したものであり、IUFと他の全国・国際労働組合が焦点を当て、活動してきた多くの問題を含んでいる。委員会の報告書と行動計画は、労働組合が懸念する点を全て含むものではないが、今ではILOは移民労働者の生活・労働条件および動きを規制する多国間枠組み（拘束力を持たない）を要請しており、これは討議の重要な成果である。

ILOは、他の基本要素とともに、権利を基本とした規制枠組みを要請している。

� 全移民労働者の人権の保護と促進（非合法の労働者も含む）
� 移民労働者のディーセントワーク促進
� 虐待的慣行、移民労働者の違法入国、違法売買の防止
� 関連する全ての国際労働基準規定から移民労働者が確実に恩恵を受けられるような措置を促進
� 労働検査の向上と移民労働者が脅されることなく苦情を申し立て、救済措置を求める経路を作り上げる
� 全移民労働者が国内労働法と適用される社会法に保護されることを確実にする措置
� ILO条約・勧告に従った移民労働者の職業紹介所のライセンス制度、監督
� 特に汚い、きつい、危険な仕事および家内奉仕およびインフォーマル・エコノミーの女性に焦点を当て、特定の職業、部門における男女、全移民労働者の特定のリスクを提唱する。
� 社会統合を促進し、移民労働者に対する差別を減らし、人種差別、外国人嫌いと闘う手段

本計画の採択によりILO理事会は、定期的にこの実施に関する進展を検討しなければならない。更に、実施課程として「ILOは、関連の国際フォーラムに活発に参加することを期待され、他の関連国際組織との協力を強めることを求められる。」ILOは、また政府、使用者組織、労働者組織がベスト・プラクティスに関する情報を発展させる上で、援助をすることを求められる。そして教育資料の整備、移民労働者へのサービス提供、反差別と統合に関する活動を行い、他の懸念事項を提唱することを求められる。

「労働運動は、この新しい行動計画が、男女、全移民労働者のより大きな保護を促進する具体的なツールとなることを願っている。今日のグローバル化された経済において移民者は重要な役割を果たしているにもかかわらず、彼らは特に搾取を受けやすく、多くの形体の差別が存在する。本計画は、移民労働者の労働組合権、人権の尊重とディーセントワークの促進を援助すべきである。」と移民労働者委員会の労働者グループのスポークスパーソンであるオーストラリア・ナショナルセンターACTUの会長シャラン・バローは語る。

この進展は、 IUF農業における移民労働者の権利憲章 に、また他の部門で移民労働者の組織化を行うIUF加盟組合のイニシアチブに定められるように、移民労働者の組織化を行う組合、移民労働者の権利を勝ち取ろうとする組合によるベスト・プラクティス基準を開発する余地を我々に与えるものである。書記局は、政府と使用者に関し全てのレベルで組合のイニシアチブを奨励するためにこの行動計画によって広げられた可能性を利用していく。

移民労働者委員会の報告書・結語・行動計画を含む全文は、ILOのホームページ に掲載されている。ここをクリック。