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いまでも組合権を闘うパキスタン、パール・コンチネンタル・ホテルの労働者−国際連帯要請

11-May-2004





過去2年半以上に渡りカラチの高級ホテルであるパール・コンチネンタル・ホテルの組合は基本的組合権の闘いを続けてきた。労働者と組合は闘争を続け、パキスタン労組からの支援が増えているが、貴方の支援が必要である。

経営者が予約減少を理由として臨時雇用の労働者全員解雇し、常用職員の仕事を1週間に1日削減すると発表した2001年9月に労使の対立は始まった。組合は交渉を求めたが、経営側はこの要求を無視し、350名の臨時労働者解雇を決行した。組合も解雇された労働者にも通告はなかった。解雇通知は11月8日の日刊紙に発表され、労働者が翌日仕事に行くとホテルに入ることを阻止された。


解雇された臨時雇用従業員を支援してパール・コンチネンタル労組組合員がデモを行う。


臨時雇用のホテル従業員の権利を守るために始まった組合のキャンペーンが、経労組の存在、組合員組合の身体的な安全に対する経営者の全面的攻撃に急速にエスカレートしていった。2002年1月のホテルの不慮火災が警察に多くの組合役員および組合員を違法に拘留する口実を与えた。

組合書記長Ghulam Mehboobと共同書記のBashir Hussainと副会長のAurangzegが1月7日に逮捕され、保釈金で釈放された3月21日までこの拘束は続いた。違法に拘留された2名の組合役員Mohammad NasirとMohammad Nawazhaは、欠勤を理由に停職になり、今でも停職扱いのままである。教唆を理由として逮捕されたGhulam MehboobとBashir Hussain とAuragzebは、拘留中の3月2日にホテルを首になった。組合役員のNoor WaliとAli MuradとHidayatullah, Moin Khanto Nareen Reshadは、前もって何の通告もなく3月11日突然首になった。31名の活発な組合員もリストラ計画を口実にして解雇された。

組合は、この脅しの行為に克服することを拒んでおり、デモや記者会見を続けた。経営者は、再び反組合の暴力をエスカレートさせ、7月6日二人の労組役員、副会長Aurangzebと副書記のHidayatullahが死去した元労働大臣Omar Ashgar Khanの追悼式に勤務時間外のホテル従業員を連れていくためにホテルの外で待っている時警察に捕まった。彼らは2名のホテル管理職の前で副警視に殴られ、警察に拘留された挙句、釈放されたのは26時間以上経過してからだった。

労働組合は、労働局長や裁判所に当該解雇、組合費チェックオフを経営者が廃止したこと、組合の登録取り消しを試みていることなどに関して訴えているが、様々な法律手続きの中で停滞している。労働局長も労働省も違法な解雇を調査するためのまた是正するための必要な手段を取っていない。経営側は、ホテルで警察役人に率いられた御用組合を結成し、これを登録しようという努力を続けている。

2003年3月に、パール・コンチネンタル労組を代表して、IUFが申し立てた苦情に答え、ILO結社の自由委員会は、パキスタン政府に(他の手段とあわせて)カラチのパール・コンチネンタル・ホテルにおける反組合的な解雇の徹底した調査を迅速に行うよう該当の労働当局に指示することを要請した。もし、これが反組合的な差別と判断されれば、当該労働者が賃金を失うことなく元の職に復帰することを確実にすることを要請した。また当委員会は、政府に対し、将来の組合権侵害を避ける目的でホテル経営者と労組が会議を持つイニシアチブを取るように要請した。当委員会は、ホテル経営者と現地当局により深刻な組合権の侵害があったと結論付け、パキスタン政府に対し警察の拘留、組合員の暴力といやがらせについて全面的に調査を行うことおよび政府のILOへの報告を要求した。

貴方にできることパール・コンチネンタル労働者は、彼らの闘いをあきらめること拒否している。彼らは、活発にデモを続け、キャンペーンを行い、ホテル内外の労働者の支援を維持しようとしている。

2003年11月、組合員とその家族は、解雇された労働組合活動家の職場復帰を求めて知事官邸まで行進を行う。
今日まで、政府はILOの勧告を無視している。労働組合権の尊重を基盤としたこの対立を解決するためにパキスタン政府を介入させるには、新しい圧力が必要である。パキスタン政府にメッセージを送ることで貴方もこれを援助することができる。

パキスタン首相へのメッセージ例


宛先: パキスタン首相 ザファルラ・カーン・ジャマリ
Fax: +92 51 9204632

写し

パキスタン・イスラム共和国元首・大統領ペルベズ・ムシャラフ
Fax: 92-51-9272810
E-mail: [email protected]

シンド州政府・州首相
Fax: + 92 21 9202000

パキスタン、カラチ、パール・コンチネンタル・ホテル総支配人
Fax: + 92 21 568 1835/568 2655
E-mail: [email protected]

カラチ・パール・コンチネンタル・ホテルにおける民主権の深刻な侵害について

首相殿

126カ国1200万の組合員を代表する国際労連IUFに、カラチ・パール・コンチネンタル・ホテルにおける基本的民主権の深刻な度重なる侵害について知らせを受けました。

2001年9月以来、ホテル従業員の圧倒的大多数を代表する民主的に選出された労組が国際条約およびパキスタン憲法で保証されている労組権を擁護しようと務めてきました。パール・コンチネンタル・ホテル労組の組合員と組合役員は容赦なく解雇され、警察により違法に拘束され、暴力で脅かされ、ホテルの管理職の前で地元の警察署で暴行を受けました。これら一連の事件の間、原則としてパキスタンの労働者を擁護するために存在する法律が実施されたり、法の前の平等な司法という原則が適用されることはありませんでした。

これらの虐待は、パキスタン警察と地元の政府当局が協力して行ったものです。これは国内法ならびに国連の国際条約のはなはだしい侵害です。パキスタン政府は、国連システムの一部である国際労働機関の苦情申し立ての対象になっています。事件番号は2169号です。2003年6月に、ILO結社の自由委員会は、ホテル経営者、地元警察、地元政府当局によって深刻な労働組合権の侵害があったと結論づけました。当委員会は、貴政府に対し、他の手段と合わせ、カラチのパール・コンチネンタル・ホテルにおける反組合的な解雇の徹底した調査を迅速に行うよう該当の労働当局に指示することを要請しました。もし、これが反組合的差別と判断されれば、当該労働者が賃金を失うことなく元の職に復帰することを確実にすることを要請しました。また当委員会は、政府に対し、将来の組合権侵害を避ける目的でホテル経営者と労組が会議を持つイニシアチブを取るように要請しました。当委員会は、ホテル経営者と現地当局により深刻な組合権の侵害があったと結論付け、パキスタン政府に対し警察の拘留、組合員の暴力といやがらせについて全面的に調査を行うことおよび政府のILOへの報告を要求しました。今日まで貴政府は、ILOの勧告に何ら対応していません。

当委員会の所見と勧告はILOホームページで一般の人が見ることができます。従業員とその組合に対するパール・コンチネンタル経営者の容赦ない、違法行為に関するマイナスの宣伝により国外でのパキスタンのイメージに相当なダメージを受けるのは明白でありましょう。また観光業もマイナスの影響を受けることは明白です。スタッフの暴行に加わるような管理職のいるホテルに泊まりたがる旅行者は少ないですから。警察が公的秩序の番人としてではなく、豊かなビジネスマンの側につき、脅かしと懲罰の道具として機能するような国を訪ずれたいかという点で、訪問者の数に影響するでしょう。

貴政府が調印した国際条約の尊重を基本としてこの問題の迅速な解決を確実にすることはパキスタンの利益になるものです。我々はパール・コンチネンタル・ホテル労組の権利の全面的ま尊重を確実にするために、また経営者が従業員および彼らの組合に対するあらゆる暴力と脅かしを止めるように、パール・コンチネンタル・ホテルの経営者ならびにオーナーに斡旋を行うよう求めるものであります。我々はまたパール・コンチネンタルホテル労組に対する経営者の違法かつ正当な理由のない攻撃に関わる警察権力と司法権力のはなはだしい濫用に関して全面的かつ公明正大で透明な調査を行うことを要請するものであります。

敬具

メッセージの写しをIUF書記局にお送りください。パールコンチネンタルホテル労組に届けます。

前もって貴方の連帯と支援に感謝します。