中国労働者の権利指導者、労働改造所へ

24-Oct-2003





昨年、中国、遼陽で起きた 労働者の権利に関する大規模抗議行動 の２名の指導者Yao FuxinおよびXiao Yunliangは再度、刑務所を移された。今回は残忍な管理体制で悪名高い大規模な強制労働所である。両者は７月の大衆抗議行動で果たした役割から罪に問われそれぞれ７年と４年の禁固刑の判決を受けた。

チャイナ・レーバー・ブルティンによると、両名は１０月８日にJinzhou刑務所から遼寧州と内モンゴルの州境に近い巨大な犯罪者隔離施設、悪名高いLingyuan刑務所に移送された。１９８９年６月４日以降、天安門民主化運動の全国的な取り締まりで逮捕された多くの政治的反体制派がLingyuan刑務所に服役している。その当時、刑務所から確認された報告が多く出たが、この刑務所が中国でも最も残忍なもののひとつであることを示していた。ここでは刑務所規則の些細な侵害と見られることに対して政治犯は一様に殴打、高電圧電気棒による電気ショック、小さな独房への長期間の閉じ込めで罰をうけていた。

チャイナ・レーバー・ブルティンは、Lingyuan刑務所に関して以下の情報をあげている。

Lingyan刑務所は遼寧州のへんぴな交通に不便な一角のLinghe川の河岸にある大規模な犯罪者隔離施設である。１９５８年に４千名の刑務官の指示の下で４万５千名の囚人が建設したものであり、それから数十年後には中国で最大規模のひとつである無給の囚人労働者が勤める自動車工場に発展した。

以下は１９９２年、刑務官向けの新聞の内部閲覧のみの記事である。

今日、３０年間にわたる休み無い建設の結果、Lingyuan 労働改造準局は労働改造のための相当大規模な施設になった。ここには６つの労働改造部隊(数千名の囚人の単位)があり、敷地は３３０万平方メートルで、３０里以上に広がっている。合計面積は６０万平方メートルで、そのうち工場フロア面積は１６万平方メートルである。固定資産は１億４７０７万元で、この内訳にはさまざまな種類の装置が１８２３個、２９の特別目的生産ライン、６．８キロメートルの鉄道、２機の蒸気機関、発電所、アスベスト鉱山......を含む。.
Lingyuan労働改造準局は外の世界では、遼寧州Lingyuan自動車産業会社という名前の企業として知られている。１９６４年以降Lingheバスを生産している。１９６７年には軍部用の冷凍ワゴン車の生産を始めた。１９６９年までに遼寧１号という４トントラックの試作に成功し、数年後には遼寧州の内外でよく知られるようになった。１９７７年にモデル変更され、Lingheという新しい名で市場に出されている。これは遼寧１号より高い評判を得て、州内の高品質製品として多く表彰されている。１９８５年には省規模の品質検査イベントで中型トラックの部で一等賞を獲得している。企業は複式生産工場に成長し、多くの種類の自動車、部品を生産している。

囚人の改造に関しては管理、監督施設が簡単で粗雑なものから洗練されたものになった。教育はより浸透的なものになった。テントや一階建ての建築物が高い刑務所建物に変えられた。わらのロープと鉄条網は高い塀、電気の通じた導線の鉄条網、見張り塔、電気仕掛けの鉄の門に変えられた。それぞれの部隊は刑務所バン、パトカー、モーターバイク、ウォーキー・トーキー、警報装置を備え付けた。

両名とも前回の投獄からひどく体調を崩している。Lingyan刑務所への移送は、労働者の権利を支援した彼らの行動を更に罰するよう意図されたものでないとしても、すでに深刻な状況にある体調を更に悪化させるものである。まだチャイナ・レーバー・ブルティンとレーバー・スタート・オンライン嘆願 に署名を行っていないあらゆる人権と労働組合権の支援者は、両名の即時釈放を求めて署名を行っていただきたい。